【臨床工学技士インタビュー】やりたい業務に就け高みを目指せる聖隷三方原病院は「あなたの未来を、作るお手伝い」をします。

聖隷三方原病院(せいれいみかたはらびょういん)

当院は聖隷発祥の地にあります。聖隷創始者の長谷川保らが、聖隷の運命を変えた昭和天皇から与えられた御下賜金を基に、当院の前身である聖隷保養農園附属病院をこの地に開設したのが1942年です。当時根本的な治療法の無かった結核に罹患し、社会生活から隔離されざるを得なくなった方々を収容する施設でしたが、既に80年余が経過したことになります。

歴史を刻んだこの三方原エリアには、現在当院以外に聖隷学園の運営するこども園や小中高等学校から聖隷クリストファー大学・大学院といった教育施設群、聖隷保健事業部の聖隷予防検診センター、また高齢者公益事業部の介護付有料老人ホーム浜名湖エデンの園などが林立する大きな医療福祉教育ゾーンが形成されています。

さて当院ですが940床の静岡県下最大規模の病床を運営しております。ドクターヘリを有する高度救命救急センター(高度救命救急センターは静岡県内では県立総合病院(静岡県東部静岡市)と聖隷三方原病院(静岡県西部浜松市)の2病院のみが指定を受けている)を始め、災害拠点病院にも指定されており、超急性期医療に力を注いできました。

2023年4月には外傷センターを発足させ、重症の外傷患者への対応も更に発展させようとしております。その一方で精神科104床、結核20床、ホスピス27床、リハビリテーション科29床など、地域から必要とされる医療も積極的に提供しており、また全国的にも数少ない基幹型の浜松市認知症疾患医療センターの認可を受け、今後益々本邦において重要課題となっていくと思われる認知症高齢者人口の増加に対しても地域の中心となって対応しています。重症心身障害児(者)を対象とした聖隷おおぞら療育センター、介護老人保健施設三方原ベテルホームの事業も当院で行なっており、医療から福祉にわたって広くカバーしております。

今回は聖隷発祥の地の聖隷三方原病院CE室の高岡伸次(たかおか・しんじ)室長とローテーション業務を修得中の6年目の外山優弥(とやま・ゆうや)技士にお話をお伺いしました。

外山技士(左)・高岡室長(右)

外山優弥 技士に聞いてみた

臨床工学技士を知ったきっかけ

外山技士

幼い頃、体が弱く入退院を繰り返していて、そのころから将来は医療職に就きたい思いがありました。工業高校へ進学後、進路選択になった際に、小さい頃の夢だった医療職と高校で培った専門的な知識を活かせる職業が無いか探していたところ、臨床工学技士を見つけました。

入職について

入退院を繰り返した際にお世話になっていた病院が聖隷三方原病院だったことが一番の決め手です。聖隷福祉事業団のスタッフとしての憧れもありましたし、一員になりたいと思っていました。実習も聖隷三方原病院で受けたため、実際に臨床工学技士が行っている業務の幅広さを自分の目で確認できたことも大きな魅力で入職したいと思いました。

臨床工学技士のやりがいについて

業務の幅が広く自分が興味のある業務に就けるのも魅力です。急性期の病院でもあり、亜急性期医療、さらには重症心身障害児施設まで幅広く展開し、各部署が連携を図り退院するところまでの経過を追うことが出来るのが聖隷三方原病院の特徴でやりがいです。

聖隷三方原病院が選ばれる理由

静岡県西部唯一の高度救命救急センターで、浜松市西区から北区、三河地方までを診療圏とし、断らない・利用者に寄り添った医療の提供を行っていることが選ばれる理由だと考えております。

当院を志望される学生は地元出身者が多いですが、就職見学に来た学生の皆さんからは「雰囲気が良かった」「やりたい業務に就けることが良い」と言った声を多くいただきます。

やりたい業務に就くと、自ずと自己研鑽を行うと思います。その事が、組織の質の向上に繋がると考えています。

将来的には、全国から学生が集まり、聖隷三方原病院で経験を積み、地元施設に戻り活躍する。そんなスタッフが育てられるような魅力のある聖隷三方原病院CE室にしていきたいです。

高岡室長になって働きやすくなった実感はありますか?

外山技士外山技士

働き方改革では、超過勤務が減りました。

人のかけ方や勤務時間の見直しが行われたので、超過勤務が減り身体の負担は大幅に軽減したと思います。

 

高岡室長高岡室長

各部署の業務のムラの軽減に努めました、各スタッフに効率を考えた働き方の意識付けも行っています。

私が赴任しスタッフは1名のみの増員ではありますが、手術室やカテ室で医師や看護師のタスクシフトの実施しと業務拡大は図りながらも、この2.5年で2,000時間程度の超過勤務の削減が出来ております。

スタッフが問題意識を持って業務改善を行ってくれるようになったからだと感じております。また職員満足度も高く、離職者も0名と働きやすい職場であると考えております。

 

高岡室長高岡室長

46名(アルバイト2名、欠員5名:育休女性3名・男性1名、介護休暇男性1名)で、男性28名、女性18名(アルバイト2名込)、勤続12年(20代が多いので短く見えるかも知れません)は事業団の中でも長いです。

平均年齢34歳、20代41%、30代33%、40代15%、50代9%、60代2%です。

20代、30代が多くなっておりますが、ライフスタイルに合わせ安心して長く働ける施設にしたいと考えております。

 

外山技士の一日の流れ

CE室勤務時間の開始は業務によります

①7:00~15:30(透析早番2名)、②8:00~16:30(通常勤務)、③8:30~17:00(内視鏡、産休明け)、④11:00~19:30(カテ遅番1)、⑤12:30~21:00(遅番2:カテ2名、手術室2名、透析1名、中央管理1名)、⑥14:30~23:00(透析準夜)、⑦時短勤務8:30~15:00(フレキシブルに8:00~や9:00~でも可能)

残業:40名で300時間残業なので、平均残業時間7時間強(心外、カテは10~20時間)

私は、一週間ローテで、透析業務・カテ業務・ペースメーカー業務に従事しています。
その日担当した部署に基本的にはいますが、他部署にて人員が必要な時には応援に行きます。

8:00 始業
8:50 穿刺
11:00~13:00くらいの間に1時間休憩
12:50 血液回収
16:30 終業

働きやすい職場の改善施策

on/offの区別ができるめりはりがある職場にしたいです。スタッフ全体の80.3%が現在の職場に満足していると回答しています。「働く時間」「業務」「人間関係」「休暇取得」など様々な観点から職場を分析しています。特に、以下への変更はスタッフより評価をいただいております。

① 1回/週の宅直や、呼び出し後の休暇の保障
(当直制度無し、宅直5名で休日・夜間の緊急体制)

② 業務間(終業から始業までのインターバル)を9時間に設定(目標値は11時間)

外山技士が今後なりたい臨床工学技士像

全身管理が出来る臨床工学技士になりたいです。代謝は入職時から透析で学び、2年目からは心臓カテーテルにて循環を学びましたが、呼吸の部分は臨床経験がまだ不足しているため、呼吸について学び全身管理の出来るスタッフになりたいと思います。

CE室 高岡伸次 室長に聞いてみた

4月に新卒で採用されたら

3月末に実施される聖隷福祉事業団の入社式後、三方原に配属され4月1週目の入職オリエンテーションに参加します。オリエンテーションでは、医療安全、感染、接遇、関連法規など2日間で学びます。その後、事務・医療技術の研修で各職場の業務内容など、病院で働く上で重要なチーム医療の礎を築いていきます。また院内研修は、1年目研修、2年目研修など各階層事の他職種を交えた研修が計画されています。

職場への配属は、410日前後になります。新入職員は手術室もしくは透析の配属となります。(2022年度の新人2名は透析室、2023年度の新人1名は手術室配属)
育成は各業務半年程度で修得出来るような教育プログラムと聖隷福祉事業団CE部門で使用しているキャリアラダーを使用しています。また職場会などで勉強会の企画や事業団CE部門の専門研修や学術大会などを計画し知識拡充のサポートも行っています。

毎年1012月にかけて、スタッフ全員に次年度取り組みたい業務や職場への改善要望を3060分かけ聴取しております。その後職場の教育計画や課題改善計画を立案し、年度末に開示、新年度より開始する運びとなります。

複数の業務を実施する事は大変かと思いますが、一人立ちした業務を忘れないように配置する事、私自身多くの業務に携わり得るものも多く、将来的に融通が利いたこともあり、スタッフのキャリアプランをしっかりと傾聴し実施することとしています。以前の赴任先である聖隷佐倉市民病院では、5部署掛け持ちしたスタッフもいました。若い内に多くの業務を経験する事は皆さんのキャリア形成にも有効ですし、緊急対応が多いCE業務の中でスタッフ全員の労務負荷を均等に保つことのできるジェネラリストして貴重な存在だと考えています。

学会参加等、教育・研究について

私の以前の配属先である聖隷浜松病院では学会発表が多く、私も数多くの学会へ参加していました。当然人脈形成も含め得るものが多いというのは理解しています。現在の職場である聖隷三方原病院は学会発表が年間10演題くらいと少し寂しいですが、循環器内科チームは積極的に演題発表や座長・講師等を実施しています。

自分たちが問題に思った事に取り組み、成果を報告する。これが学会発表の基礎だと感じています。まずは「自分たちの働く環境の中で課題を見つける事」 を自ずと出来る様になるような関わりを大事にしています。

学会発表するスタッフの費用は全て病院が負担しています。その他は施設認定を得るために必要な体外循環認定士に限りセミナー参加費等を職場負担しています。また各種メンテナンス講習への参加やコロナ禍で縮小はしましたが他施設見学も出張として参加しています。

採用について

1次試験は専門試験、一般教養、面接(CE部門長)で通過者が2次試験である役員面接に望みます。専門試験や一般教養も大事ですが、医療現場で働く上で、チームで取り組み成果をだした経験やネガティブに打ち勝った経験を持っている事を重要視していますが、清潔感、挨拶やコミュニケーション能力も評価ポイントとなります。

 

forista.biz編集部forista.biz編集部

室長によっても刺さりどころが多少違うと思いますが、高岡室長が取りたいと思うポイントは何ですか?

 

「逃げないで取り組める」「はっきり伝えられる事です。」面接では緊張していていると思うのですが、しっかりと自己表現が出来ると良いですね。

CEの働く場面はより専門的でより臨床に近づいており、「適切に伝えることが出来ること」は非常に重要なファクターとなっています。自己表現が出来るというのはポイントだと思います。医療の変化やAIの進歩など、この先どのような業務展開を向かえるか想像するのも難しくなってきている中で、責任もって行動できる一人一人が集まった組織が、どのような環境になっても打ち勝っていけると考えています。そう言った意味で、まずは、くじけずに取り組めるか、しっかりと伝えられるかどうかという所を面接では、重要視しています。

聖隷三方原病院CE室のスタッフへの目標は「働いて良かった、ずっと働きたいと思える職場」です。

ともかくまずは見学に来て下さい。問合せは法人本部人事課にお願いします。

私が言えることは「あなたの未来を、作るお手伝いを聖隷三方原病院はします。」ということです。

 

臨床工学技士の仕事を紹介(YouTube)

 

取材協力

総合病院聖隷三方原病院 CE室
〒433-8558 静岡県浜松市北区三方原町3453 Tel.053-436-1251
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