臨床工学技士の1日のスケジュールは?働く部署で変わる1日のスケジュールをご紹介!臨床工学技士を目指す人、資格を取ろうとしている人必見!

医療機関の表舞台で仕事をすることが少ない臨床工学技士。そのため、具体的にどんな仕事をしているのかが分かりづらい側面もあります。今回は臨床工学技士という職業につくと、どんな仕事をして、どのように1日を過ごしているのかについてご紹介していきます。なお、臨床工学技士は配属される部署によって働き方が大きく異なる職業です。ここでは3つの部署へ配属されたことを想定して1日の仕事の流れをご紹介します。

透析室で働く臨床工学技士の1日とは?


1つ目は透析室です。透析室は臨床工学技士がいなくては、稼働ができない部署でもあり臨床工学技士が必ず必要となる部署です。透析室に配属された場合の臨床工学技士の1日を見ていきましょう。

7:00 始業、ミーティング
他の職種とともにミーティングを行い、本日の予定を確認していきます。
7:30 人工透析の準備
人工透析を行うために必要な透析液の供給準備に加えて、人工透析回路やダイアライザーといった人工腎臓を準備し、診療中に機械のトラブルが起こらず、スムーズに業務が進むように準備をしていきます。
9:00 午前の人工透析開始
午前の診療を開始します。人工透析は2人1組で行うことが多いです。患者さんに針を刺したり、人工透析装置を操作したり、医師の指示の下、患者さんに治療を行います。また、人工透析が安全に作動しているのかを常に確認しつつ、患者さんの状態を確認します。他にも、自宅での様子や今困っていることなどもコミュニケーションから情報収集し、医師や看護師と今後の治療方針も兼ねて情報の共有をしていきます。
11:00 昼食休憩
12:00 午前の人工透析回収と午後の準備
午前の人工透析が終了するタイミングとなるため、午前中の人工透析を回収しつつ、患者さんの情報を処理していきます。また、すぐに午後の人工透析が始まるので、午後の人工透析に向けての準備をするのもこの時間に必要な業務です。
14:30 午後の人工透析開始
午前中と同様に2人1組で患者さんへの対応や人工透析の治療を医師の指示の下実施します。午前と同様に見回りをして正常に機械が作動しているかのチェックもしていくことが必要です。
18:00 午後の人工透析回収、終礼
午後の人工透析が終了するため、午前中と同様に人工透析の回収を行っていきます。ここで本日の診療は終了となります。
20:00 人工透析装置の日常メンテナンス
本日使用した人工透析装置が、次も正常に稼働するようにメンテナンスをしていくことが臨床工学技士の大切な仕事です。本日使用していない分も翌日に使用するのであれば同時にメンテナンスを行うこともあります。
21:00 終業
このように見ると1日がとても長い職業と思われるかもしれませんが、透析室で働く臨床工学技士はシフト制になるため、早番、遅番に分かれて仕事をします。なので、1日ですべての業務をこなすということは無く、1人が1日に行う業務は午前中の業務のみか、午後の業務のみですので安心ください。

検査室で働く臨床工学技士の1日とは?


2つ目は検査室です。検査室とはさまざまな検査を行う部署で、臨床工学技士は主に内視鏡関係の検査を行う部署へ配属されることが多いです。内視鏡関係の検査を行う部署での1日をご紹介します。
8:00  内視鏡の検査準備・ミーティング
事前にその日に内視鏡を受ける患者さんの情報やどんな検査をするのか、何人が検査を受けるのかというデータはあるため、それを確認しながらそのお費の患者さんに必要な検査器具を準備していきます。また、他職種とともにその日知っておくべき情報の共有をします。
9:00 治療開始
外来の診療開始と同時に検査もスタートします。外来の患者さんだけでなく入院患者さんや救急患者さんも検査を受けるため、イレギュラーな検査が増えることも。その都度必要な器具を準備し、医師の診療介助を行います。
11:30 昼休憩
12:30 検査準備・治療開始
午前中と同様に本日検査を受ける方の情報を見ながら必要な器具を準備して医師の検査補助を行います。
15:00 検査治療機器の洗浄・消毒
だいたい、15時頃にその日の検査は終了するため使用した検査機器を洗浄したり消毒したりして翌日も使用できる状態にしていきます。
16:00 翌日検査の情報収集
翌日の検査の情報が出ているため、情報を収集しつつ検査に必要な器具をそろえたりメンテナンスをしたりと、翌日に向けた準備をする時間です。
16:45 業務終了
検査室は、配属できる臨床工学技士が他の部署よりも少ないため、これらの作業をすべて1人でこなさなければなりません。ですが、医師の近くで検査の補助もでき、やりがいも感じられるでしょう。

集中治療室での臨床工学技士の1日とは?


3つ目は集中治療室です。集中治療室は、さまざまな機械を診療で使う部署であり、臨床工学技士が常駐して機械のメンテナンスを行うことが多い部署です。集中治療室の場合は何時にどの業務をするという決まりがあることは少なく、1日を通して使用している機械の点検やメンテナンスを行ったり、治療のため新たに稼働する機械を医師の指示の下で動かしたりします。集中治療室は日中だけでなく夜間も治療を継続していますし、緊急で新たに治療を行うこともあります。そのため、臨床工学技士も当直体制をとり、夜勤をしなければならない部署です。

働く部署で仕事はいろいろ!やりがいのある職種


同じ「臨床工学技士」という職業でも配属される部署によって働き方も、働く時間も業務の内容も異なることが特徴です。働く部署でいろいろなことが経験できるため非常にやりがいのある職種といえるでしょう。臨床工学技士の資格を取得したら、仕事の内容だけでなくライフワークバランスも考えながら職場を選んでみてはいかがでしょうか?。臨床工学技士はやりがいのある職種なのです。